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FD・SD活動

令和2年度後期授業改善アンケート 優秀者表彰式を行いました。

2021年4月8日 FD・SD活動

本学では、開講する授業を改善し、大学全体の教育の質を向上させることを目的として、学期ごとに「授業改善のためのアンケート」を実施しております。令和2年度は、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により前期のアンケートは実施できませんでしたが、後期はWebアンケートを行い、そのアンケート結果に基づいて、学生から高い評価を得た授業を担当した教員を表彰することとしました。

令和3年4月7日(水)本学の会議室にて令和2年後期の表彰式を行い、20名の教員を表彰しました(表彰式には10名が出席)。

授業改善アンケート優秀者表彰式

顕彰結果対象者は以下のとおりとなります。(すべて五十音順)

1.言語科目部門(対象教員:61名)

「上級日本語作文2」内田 孝 非常勤講師
「初修外国語入門2(フランス語)」岡田 純子 非常勤講師
「日本語読解2」岡部 正子 非常勤講師
「日本語作文2」但馬 貴則 非常勤講師
「日本語読解2」森田 美恵子 非常勤講師

2.講義科目【履修者数100名未満】部門(対象教員:150名)

「マクロ経済学入門」大谷 剛 経済学科 教授
「熱力学2」川野 大輔 機械工学科 教授
「日本事情2」小桜 真未 非常勤講師
「日本語教育法2」中山 英治 国際学科 教授
「レクリエーション概論」益田 悦子 非常勤講師

3.講義科目【履修者数100名以上】部門(対象教員:106名)

「サービス産業論B」田中 彰 商学科 教授
「環境工学2」谷口 省吾 都市創造工学科 講師
「経営学特殊講義A」土屋 佑介 経営学科 講師
「ベンチャービジネス論」中原 翔 商学科 准教授
「心理学」山田 嘉徳 高等教育センター 准教授

4. 実験・実習科目部門(対象教員:20名)

「サッカー2」桂 豊 非常勤講師
「トレーニング実習」岸本 恵一 非常勤講師
「トレーニング実習」露口 亮太 スポーツ健康学科 特任講師
「コミュニケーション基礎」中川 祐香 機械工学科 特任講師
「器械運動1」正見 こずえ スポーツ健康学科 准教授

私の授業の取り組みの工夫、心掛けていること

「上級日本語作文2」内田 孝 非常勤講師

昨年度は新型コロナの影響により、年度初めに急遽オンライン授業に変わった。そして、それまでの教室での授業のやり方を大幅に変更して授業を行い、1年があわただしく過ぎた。 通常は授業に際して学習負荷をかけつつ、参考書を紹介したりネット上の資料や文学作品を紹介したりして自習も促すように努めている。 昨年度に関しても、学生たちが学習意欲を失わず、しかし慣れないオンライン授業とステイホームの中で負担にならず自分のペースで学べるようにと、授業テキスト以外に、私がエッセイを書いたり世界の学者が提唱した社会学・心理学の理論をまとめたりして関連サイトも同時に紹介する、NHKのJapangleや高校講座の文学作品など自習に向いているサイトを活用・紹介する、ネット上で無料公開している日本映画の中から留学生には聞き取りにくいであろうセリフを文字化して配布するなどを行った。

「初修外国語入門2(フランス語)」岡田 純子 非常勤講師

この大学でフランス語を受講する学生にとっては、私の担当する授業が一生でたった一度の「フランス語」を勉強する機会かもしれないということを、まず第一に考えて授業に取り組んでいます。二度と得られない知的喜びと出会える機会となることを目標にしています。語学は、学生にとっておそらく苦手なコツコツ積み重ねる学習を通して体得していくものなのですが、それが学生にとって負担になりすぎないように、また、気がつけば少しでも習得できていることが実感できるように、練習や課題などを工夫しています。

「日本語作文2」但馬 貴則 非常勤講師

留学生の作文の授業では、実際に学生に書かせた上で添削指導を行うという作業を繰り返す必要があります。ただ、昨年度はコロナ禍のために直接教えることが叶いませんでしたので、個別対応の時間を多く取ることで対処しました。火曜日と金曜日に学習支援センターで個別指導も担当しており、そこでも授業と同様にGoogle Meetを用いた遠隔指導を行っていましたので、それを利用してほとんどの学生に「一対一での添削指導」を行いました。学生の中には来日できなかったり、来日後もホテルで二週間外出できない状況下にあったりする者もいましたが、通常の対面授業には及ばないまでも、ある程度は学習効果を得られたのではないかと考えています。

「日本語読解2」森田 美恵子 非常勤講師

 私の担当クラスは留学生のクラスです。コロナ禍という非常事態のもと、さまざまな制約やストレスを感じることが多々あったかと思いますが、留学生はそもそも「留学」という非日常の生活を送っています。そんな中、週に一度のこの授業で、学生はクラスメイトと会えること、臆せず伸び伸びと話せることをいつも以上にとても楽しんでいました。もしかすると授業そのものよりも。ですので、今回はこの大変な状況を乗り切った学生の皆さんを讃えて筆を擱きたいと思います。

「マクロ経済学入門」大谷 剛 経済学科 教授

良好な就職・進学を実績した経済学部の先輩たちは、優秀な学業成績を実現していたという事実を具体例を交えて説明し、学生の学業へのインセンティブを高めるよう努めている。また、優秀な学業成績を実現するためには、下級生の段階からの継続的な学習が重要であることも事例を交えて説明すると 同時に、それを支援・補完する無料課外講義への参加を呼び掛けたりもしている。
換言すると、もし自身が大阪産業大学・経済学部の学生であったとしたら、何をしてもらえれば学習意欲が湧くであろうかと思案しつつ講義を実施している。

「熱力学2」川野 大輔 機械工学科 教授

学生の皆さんが就職してからは、熱力学の資料等に載っている数式や計算方法を使って「答えを出す」ことが仕事だと思います。この科目では、熱力学の「内容を徹底的に理解する」ことに注力しました。重要な数式を単に暗記させるよりも、その数式の成り立ちを丁寧に説明することで中身を正確に理解させることにより、就職後の仕事をスムーズにこなせるとともに、応用も利くものと考えています。
また、一般にこのような数式を多用する科目では、これが将来どう役立つの?という疑問を持ってしまい、受講意欲が薄れることも考えられます。そこで、画像等を駆使して、授業で登場する数式がものづくりに生かされている事例を頻繁に紹介しました。

「日本事情2」小桜 真未 非常勤講師

この授業で意識したことは、受け身ではなく様々な作業をすることにより、大学での勉強の流れや必要とされる作業、スキルを学生自身が把握できるようにすることです。そのため、調べる→考える→まとめる→発表するという一連の流れを授業内で行うようにしました。また、それぞれの作業過程で、情報検索の方法や、良い資料(情報)とは何か、比較するとはどういうことか、スライドの作り方なども丁寧に説明し、見本を見せたり、何度も繰り返し行わせることにより、学生がこれから必要となるスキルを習得できるよう工夫しました。

「日本語教育法2」中山 英治 国際学科 教授

本授業は国際学科の日本語教員養成プログラムの一科目です。日本語教員に絶対になるという強い動機づけを再確認することからオリエンが始まり、授業期間中にもそれを言い続けます。授業は何のために受講しているのかを常に意識させて、自らの履修と内容の理解は、卒業してからのキャリアビジョンに直結することを自覚させています。担当者が開発した学修ポートフォリオシートを利用して、「本日の授業で一番重要なこと」、「授業で強調している5つの学修スキル」、「クラスメートとの協働学習による振り返り」などを基本として、専門的な内容の理解に対しては、授業後に丁寧にフィードバックをします。昨年度はコロナ禍で例年よりも学修支援ツールを多用しましたので、不慣れな学生がついてこられるか気になっていましたが、WebClassの諸機能でうまく進めることができたと思います。今後も精進したいと思います。

「レクリエーション概論」益田 悦子 非常勤講師

「レクリエーションとは人々の心を元気にすること。」このことを、体験を通して学んでもらうために、講義の中に手遊びゲームや折り紙作成なども取り入れました。本来ならグループワークやミニ演習も組み込むのですが2020年度は難しかったため、その内容については各自の課題として提出してもらい、WebClassにもアップして全員が閲覧できるようにしました。また、90名一人ひとりにコメントを添えて課題の返却をしました。そのことが学生の学ぶ意欲継続にも繋がったとの感想も届いており、大変嬉しく思っています。今後も適宜にレクリエーションの体験を取り入れながら、学生とともに学びを深めていく授業を進めていきます。

「サービス産業論B」田中 彰 商学科 教授

仕方ない理由とは言えオンライン授業の実施にあたり、私自身も非常に悩んだ1年間でした。その中で学生や保護者の方から「授業に参加感がなく、大学に入った実感がない」というご意見を多数いただき心を痛めておりました。サービス産業論Bでは、これら問題に対して3つの取り組みに注力した次第です。1つめはMeetのチャット機能を使い、履修生の意見を多数織り込みながら授業を進めたことです。2つめは学生が毎週提出したレポート課題には必ずコメントを付けてのフィードバックに努めました。3つめはコロナ禍で意気消沈気味な毎日であっても、元気な企業事例を探し出しては臨機に織り込み、ビビッドな明るいニュースの紹介を行ったことです。確かに毎週の準備・採点は大変でしたが、学生と例年以上のコミュニケーションが取れたのではと思っております。本年度も頑張ります。

「環境工学2」谷口 省吾 都市創造工学科 講師

2020年度後期の授業はハイブリッド授業となりました。そこで、オンライン受講者が簡単に受講できるようにシンプルな教材を作成しました。教材は、「Googleスライド」と「Googleフォーム」の2つで構成し,全15回をこのセットで講義を行いました。対面ではプリントで配布していた資料もすべてスライド内に取り込む必要があったため、教材作成にたいへん時間がかかりましたが、シンプルな教材は何かと問題の起きやすいオンラインでの受講のハードルを下げることができたと思います。アンケートに回答してくれた皆様ありがとうございました。

「経営学特殊講義A」土屋 佑介 経営学科 講師

授業では、講義内容をなるべく学生の身近な経験を基に説明している。加えて、講義終盤に講義内容を抜粋した問題を解かせて、インプットした内容をすぐにアウトプットさせるようにした。
後期より始まったハイブリッド形式の講義では、対面受講の学生に質問して得た回答をオンライン受講の学生に簡潔に伝え直すように心がけた。加えて、オンライン受講の学生には、Google Meet のチャットに投影資料の見逃しや質問を書き込んでもらうように依頼し、教員は講義中の5分休憩中と講義終了後にチャット内容に回答するようにした。これによって、対面受講の学生とオンライン受講の学生の両方に対して、インタラクティブな講義が実現できたため、今回の評価につながったのではないかと考えている。

「ベンチャービジネス論」中原 翔 商学科 准教授

本科目が学生から高い評価を得たとのことですが、正直自分が一番驚いております。自己評価としては、30点の出来でした。と言いますのも、やはり本科目のようにパワポで授業を行ってしまいますと、学生が授業の〈終わり〉を意識することが出来ず、教員が「何を、どこから、どこまで教えるのか」が見えなくなってしまうためです。そのため、最近の授業では、なるべく詳細化=時間化されたシラバスを書くようにしております。これが工夫している点になります。ここで詳述することができないため、恐縮ですが、ご関心のある先生は中原までお問い合わせいただくか、『シラバス論』という書籍を一度手に取っていただければ幸いに存じます。

「心理学」山田 嘉徳 高等教育センター 准教授

私の担当している授業「心理学」では、受講生が学習内容について体験的に理解できるようなワークを積極的に取り入れています。例えば人を対象とした測定と評価にまつわる基本的な考え方を学ぶ際には、受講生に心理テストに回答させる機会を設け、測定と評価の実際に触れさせています。また授業中は、基本的に10〜15分に1回は、GoogleMeetのチャット上で問いかけを行い、回答を受講生に要求し、それに応えながら解説をはさむかたちで議論を深めていきます。ただ反省点は多く、授業空間において受講生一人ひとりを双方向的にどうつなぐか、予習と復習の機会を授業デザインに効果的にどう組み込むか、それにより受講生一人ひとりの学びの質をいかに担保するか、という点に改善すべき点があると考えています。

「サッカー2」桂 豊 非常勤講師

学生の顔写真の入った出席簿を自作し、毎回活用することで学生の名前を覚えるようにしています。ガイダンス時に「スポーツマンの持つべき心」を話題にし、授業への臨み方(「授業・クラスを壊さない」)を確認しています。また、指導者志望、スポーツ関係の就職を希望している受講生が多いので、早い段階で授業の構成・組み立て方(W-UP、Tr.1、Tr.2、Game、C-Down)について解説し、その流れに沿って授業を進めています。受講生の専門種目が必ずしもサッカーではないということもあり、他の種目の指導時にも応用できるような内容を取り上げています。生駒Gに移動し限られた時間の中で実技を行いますので、予め可能な限りオーガナイズ(実技の場所、用具の準備等)の準備を行っておき、極力展開がスムーズにいくようにしています。

「トレーニング実習」露口 亮太 スポーツ健康学科 特任講師

各自のフィールドで活かすことができる知識や考え方、視点などを講義で教育している。
卒業した後にも役立つ資質が身につくようアプローチしている。
学生とコミュニケーションの取り方には工夫している。
例えば、良い質問をすることで、良い回答が返ってくる。
また、学生の名前を覚える努力をする。
最後に、自身の向上心と好奇心を忘れず、毎回の講義の準備対応している。

「コミュニケーション基礎」中川 祐香 機械工学科 特任講師

工学部の初年次教育の役目を担う科目を担当しています。工学部の学生にとって将来的に必要となる「日本語力」とはどのようなものか分析し、その力を身に付けるために何をするかデザインしています。学生には主体的に学んでもらいたいと考えているので、学生が教室活動に参加し、自分でそのポイントに気付くようなしかけを盛り込むように心がけています。学生に楽しく授業に参加してもらうためにも、まず私自身が楽しんでいきたいです。

「器械運動1」正見 こずえ スポーツ健康学科 准教授

器械運動は、種目特性上、課題に取り組む以前に恐怖感を抱く学生が多く、さらに柔軟性や筋力が乏しい場合、様々な身体的な特徴から痛みを感じやすいです。それらは、細かすぎる段階練習、反復練習、できた時の達成感によって変えられると思います。
そこで「技」の習得に至るまでに、細かい段階、似ているけど違う運動課題を準備しています。それらを用い、全体指導の中で、苦手な学生には同じ運動を反復させ、得意な学生には少しずつ発展させた技に挑戦させます。細かい段階と少々の運動の違いであれば、苦手な学生は気兼ねなく反復練習ができます。また得意な学生は、少しずつでも動きが変われば、次へ次へ挑戦でき、飽きることなく練習を継続します。以上、技ができた時の達成感を味わうための運動課題の量産と提供が器械運動1の工夫です。