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企業・地域の皆様へ

本学園の特許を基に開発したプロービングセンサーが実用化されました!

2018年11月13日 企業・地域の皆様へ

 本学の工学部機械工学科 花之内健仁教授の発明に係る特許「検査・診断装置(特許第6253045号、米国に出願中)」について、(有)たくみ精密鈑金製作所様に特許ライセンスをしておりますが、今般、同社が開発した「プロービングセンサー」が、実験装置として広島大学 大学院医歯薬保健学研究科 整形外科学様に納入されました。
 プロービングセンサーは、軟骨部などの身体軟部の性状の定量的評価を、初めて可能にしたツールです。広島大学様では、主に再生医療分野にて使用される予定です。
 最後になりましたが、一般社団法人発明推進協会様、八尾市様、東大阪市様をはじめ関係者の皆様には実用化に向けて多大なるご支援頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。

花之内健仁教授(発明者)のコメント

 プロービングセンサーは、関節鏡手術の際に、金属の耳かき棒みたいなもので、傷んでいる部分を押したり、引っ張ったりして病状を確認・評価するものですが、その行為は、非常に定性的な評価でした。
今回開発した器械は、私が米国ユタ大学整形外科(Aoki准教授と共同)にて有効性を実証したものをさらに改良して製品化したものです。
 現在、日本において軟骨組織の再生医療等でトップを走り続ける広島大学医学部整形外科教室様に、評価・購入して頂きましたことは望外の喜びです。
 これを機にさらに邁進し本学に貢献したいと思います。有難うございました。

広島大学 安達伸生教授のコメント

 当科では自家培養軟骨移植術に長く従事してきました。本術式は2013年に保健収載され、これまでに600例以上施行されております。しかし、軟骨組織、特に修復・再生軟骨組織の評価は非常に難しい現状です。元来、力学的な機能が主である軟骨組織を画像から評価する事の限界を常に感じており、これまでに超音波センサーなどで軟骨硬度の計測も行ってきましたが、手技が煩雑で標準化することが困難でした。
 花之内教授が開発されたプロービングセンサーを用いて軟骨組織の力学的特性を数値化できることで、今後、軟骨修復療法を含めた関節温存療法のさらなる開発につながると感じています。