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大阪産業大学からのお知らせ

令和7年度 9月期学位授与式および卒業式が挙行されました

令和7年9月20日(土)、大阪産業大学にて令和7年度9月期学位授与式および卒業式が挙行されました。
小川学長より祝辞が贈られ、学部生43名が巣立っていきました。
卒業者の皆さまの今後のご活躍を心から願っております。ご卒業おめでとうございます。

学位を授与された皆さんへ

学位を授与された皆さんへ

本日、大阪産業大学を卒業される皆さん、学位記の授与を心よりお祝い申し上げます。あわせて、ご家族、ご友人の皆さまにも、お慶びを申し上げますとともに、本学への長年にわたる温かいご理解とご支援に、教職員を代表して深く感謝申し上げます。

さて、卒業にあたり、皆さんにお伝えしたいことが3つあります。それは、「情報を判断する力を養うこと」「誠実であること」「学びを継続すること」であります。

まず、「情報を判断する力を養うこと」のお願いです。今日の社会は「Society 5.0」、デジタルとAIの時代です。スマートフォン一つで膨大な知識にアクセスでき、生成AIが瞬時に答えを示す時代となりました。しかし、その情報が信頼できるものなのか、示された回答は正しいものかについては、責任をもって判断するのは、皆さん自身です。自ら考え、選び取る力を持たなければなりません。

また、世の中には、統計や数値には現れにくい大切な価値も存在しています。たとえば、人々の人間性、やさしさ、思いやりなど、数値では表しきれない、心の豊かさがあります。これらはAIで対応することが難しいと思います。社会で働くとき、自分が人として信頼される人物であるのか、思いやりがあり協調性を持つ人物であるか、など「見えにくい価値」にこそ重きを置いていただきたいと思います。

2つ目は、「誠実であること」のお願いです。本学の建学の精神「偉大なる平凡人たれ」は、名誉や利益を追い求めるのではなく、社会に誠実に貢献することを意味します。この姿勢こそが、多くの卒業生が、信頼を築き、企業や地域社会から高く評価されてきた理由です。本学の就職実績が高いのも、皆さんの先輩方が誠実に働き、信頼を積み重ねてきたことによると思います。皆さんも、産大卒業生としての名を汚すことなく、真摯に社会と向き合っていただきたいと考えます。

3つ目は、「学びの継続」です。今は「人生100年時代」といわれ、働く期間も長くなっています。同じ会社で同じ仕事を続ける人生は、むしろ例外となりつつあります。時代の変化は速く、生成AIや新しい技術の登場によって、仕事のあり方そのものが変わりつつあります。だからこそ、学び直し、学び続けることが必要です。大学を卒業する今日が、学びの終わりではありません。むしろ、「生涯学習の出発点」であると考えてください。

本学は今年、創立60周年を迎えました。また学園の発祥である大阪鉄道学校の創立から数えて、2028年には100周年を迎えます。学園の創立以来、戦後の混乱期、経済的不況、大震災など、私たちの社会は何度も危機に直面してきましたが、誠実に努力し、互いに助け合うことで、見事に復興と再生を遂げてきました。本学の理念「偉大なる平凡人たれ」は、この日本社会の強さを象徴する言葉です。平凡に見える日々の誠実な努力こそが、社会を支え、未来をつくる偉大な営みであるということを、皆さんはこれからも心に刻んでおいていただきたいと思います。

皆さんは今、希望と夢をもって社会に出ようとしています。困難に直面することがあっても、本学で学んだ知識や経験と、誠実に生き、貢献するという建学の精神は、必ず皆さんを支えてくれるものと思います。

卒業生の皆さんが、自らの人生を誇りと喜びをもって歩み、社会の中で力強く羽ばたいていかれることを、心より祈念いたします。

令和7年9月20日
大阪産業大学 学長 小川 和彦