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保健管理センター

アルコール関連問題啓発週間(11月10日~11月16日)

2023年11月6日 保健管理センター

アルコール健康障害対策基本法では、国民の間に広くアルコール関連問題に関する関心と理解を深めるため、11月10日から16日はアルコール関連問題啓発週間となります。

アルコール健康障害対策について

お酒は私たちの生活に豊かさと潤いを与えるものである一方、不適切な飲酒はアルコール健康障害の原因となります。更に、アルコール健康障害は、本人の健康の問題であるのみならず、飲酒運転、暴力、虐待、自殺などの様々な問題にも密接に関連します。

アルコール依存症による様々な問題点

アルコール依存症は、大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられなくなる状態で、精神疾患のひとつです。その影響は精神面にも、身体的にもあらわれます。また、仕事や家庭生活など生活面にも支障が出てくることがあります。
アルコール依存症では、アルコールが体から抜けると、イライラや神経過敏、不眠、頭痛、吐き気、下痢、手の震え、発汗、頻脈、動悸などの離脱症状が出てくるので、それを抑えるために、またお酒を飲んでしまうということが起こります。
 アルコール依存症は「否認の病」ともいわれるように、本人は自分が病気であることを認めたがらない傾向にあり、適切な相談や治療につながりにくいという問題があります。
また、治療を受けるなどしていったんお酒をやめても、その後に一度でも飲むと、また元の状態に戻ってしまうので、アルコール依存症からの回復には、本人が治療に対して積極的に取り組むことはもちろん、家族をはじめ周囲の人のサポートがとても大切です。

お酒が強い人ほど要注意!!

もともとお酒が全く飲めない人もいれば、たくさん飲める人もいるのは、本人の遺伝的な要因が関係しています。お酒は体に入ると、(アルコール→アセトアルデヒド→酢酸など)と酵素により分解され、最終的に体外に排出されますが、この分解に関する2つの酵素は遺伝的にタイプが決まっています。そして、この2つの酵素の遺伝子のパターンとアルコール依存症の発症の関係を調べたところ、お酒に強い(お酒で顔が赤くなりにくい)けれど、翌日もお酒が残りやすい人では、アルコール依存症の割合が、他のタイプの人よりも多いことが研究でわかっているのです。